キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を   
発行日:20111025日

歓迎しない会ニュース No.32



[報告]
9月23日 全国連絡会が開催されました!

基地、軍隊、核抑止力、原発に頼らない
平和な社会を目指そう!



 2006年沖縄で設立した「日米軍事再編・基地強化と闘う全国連絡会」の第5回総会を9月23日、岩国で行いました。
 岩国での開催は2007年、第2回総会に続き2度目となり、午前中は愛宕山住宅開発や新滑走路のフィールドワークを行い、午後、岩国市役所向にある「山口・岩国爆音訴訟の会」の事務所を会場に総会を行いました。各地の報告は沖縄、佐世保、岩国、神奈川、横田、そして、6月の日米安保協議(2プラス2)で、馬毛島に空母艦載機離発着訓練施設建設が明記されたことから、あらたに鹿児島(種子島)からも参加があり、さらには、翌日の第4回米軍基地環境シンポジウム開催を控えたなか、韓国で米軍基地に対して闘う市民団体の平澤平和センターの代表にも参加していただきました。この1年間の各地の現状や取り組みを共有化し、総会宣言を採択した約3時間の総会は、盛りだくさんの内容となりました。
 米軍・自衛隊の基地の強化に反対して活動を進める多くの市民団体が、お互いに連携し、情報交換を行ない、日米両政府の基地強化を認めない!許さない!ことを目的に設立した全国組織である「日米軍事再編・基地強化と闘う全国連絡会」の存在意義を今回、あらたに参加された馬毛島の訓練基地化阻止で闘う方々の言葉からも再確認した総会ともなりました。   もっと詳しく



全国連総会(9月23日)のようす


[報告] 全国連絡会 

岩国フィールドワークの一コマ


 総会に先立ち行った米軍住宅建設予定地周辺のフィールド、一昨年、座間市議会基地対策特別委員会行政視察でほぼ同じ位置で担当課職員の説明を受け、「岩国は上手にやっている。」とのある議員の感想に強い違和感を持ったことを鮮明に覚えていたので、今回は岩国実行委員の方々の報告から改めて強い憤りを共有することができた。2,000 万立方メートルを海に運び出し、213haも基地を拡張してすっかり真っ平らになってしまった愛宕山、そこには病院、消防、スポーツ施設を米軍住宅と共に建てるという。しかもその件は1992年、国、県、市による開発に関する密約・覚書にすでに示されていた事も明らかになり、安全対策と優良住宅地の夢の町づくりと市民をだまし続けてきたことに他ならない。米軍再編の名のもとに基地の拡大・強化が着実に進められていることをここでも思い知らされた。
 遅ればせながら数日前に目の当りにした東北被災地の遅々として進まぬ復興現場の静けさと、1ヶ月前岩国フィールドの最後に遭遇したF-18ホーネット離陸時の爆音(前回の視察時は工事中であった沖合滑走路からの発着訓練には多くのギャラリーが集る様なスポットになっていた)・・・。この全く対照的な2つの音の記憶に今私は大きく混乱している。 (安海のぞみ)






[報告]

第4回 沖縄・韓国・日本
米軍基地環境シンポジウム

「どうなっているの?米軍再編」
~東北アジアの米軍基地と環境問題を考える~


 9月24日、第4回米軍基地環境シンポジウムが、岩国市民会館で開催された。サブテーマとして「どうなっているの?米軍再編」~東北アジアの米軍基地と環境問題を考える~を掲げ、駐留米軍基地に対して活動する沖縄、韓国、本土の代表、地元の市民など約130人が参加した。
 このシンポジウムは、第1回が2005年3月に沖縄で開催され、日本・沖縄・韓国の米軍基地を抱える地元が連携し、闘いを前進させる目的で継続して開催されており、今年はその4回目である。
 第1部では、地元岩国から始まり、沖縄、神奈川、韓国、横田、佐世保、鹿児島の各現地報告を受けて闘いの現状を確認しあい討議をした。
 第2部は、パネルディスカッション形式で行われ、パネリストとして、安次富浩(沖縄・辺野古)、新倉裕史(横須賀)、金子豊貴男(厚木)、田村順玄(岩国)の4氏が、それぞれ課題を提起した。
 本シンポジウムは最後に、「沖縄、韓国、日本各地の基地を抱える街の住民が集まり、岩国をはじめとする各地で起こっていることがその場所だけのことではなく、大きな米軍の世界戦略のるつぼの中に置かれていることを改めて確認しました。そして、そこから抜け出すためには在日米軍だけではなく、在韓米軍の再編問題についても、私たちはつながりを強め、共に闘っていくネットワークを構築していかなければならないことを確認しました」との集会アピールを採択し、団結ガンバロウで締めくくられた。  もっと詳しく



パネルディスカッション



[報告]

10月15日のキャンプ座間フィールドワーク


 10月15日(土)に予定していたフィールドワークは雨のため中止としたが、事務局メンバーによる車での基地ウォッチングを実施した。行程は、座間公園~新戸側隧道入口~新戸公園~新磯野西公園~ふれあい広場。基地のあちらこちらで工事が行われていた。隧道では市道拡幅工事の準備中で車は通行できないが、自転車と人は通れる。本格的な工事が始まれば、基地内に人と自転車用の通路がつくられると聞いている。新戸公園から見えるモータープールは、いつもと違い、ハンビーは奥の方に、バスが塀際に置かれていた。新磯野西公園、ふれあい広場からゴルフ場を臨む。後日米軍のHPを見ると、Zama Open(座間オープン)の最終日で、雨の中プレーしているのは米軍関係者が多かったのはそのためだったようだ。
 このところボールの飛び出しの報告はなくなっている。以前ボールが何個も見つかったふれあい広場では活動してきた成果を改めて実感し、2回の抗議集会開催など活動の数々が脳裏を巡った。(岩本)



モータープール:手前にリムジンバス、
奥でなにやら工事進行の様子



市道新戸相武台の拡幅工事現場
(第3ゲート付近)



[9月4日 学習会報告] 

東京新聞編集委員半田滋氏
    を招いての学習会を開催しました。


 「トモダチ作戦の米予算は8000万ドル。
 一方で思いやり予算は、4月からの特別協定により、
 (5年間に)約1兆円に近い額を保証」!!?


 9月4日に、東京新聞編集委員の半田滋さんをお招きし、米軍の「トモダチ作戦」の評価や、キャンプ座間への中央即応集団司令部の移駐に関する状況について講演をしていただきました。
 「トモダチ作戦」については、世間一般の評判は「よくやった」というものであるが、必要以上に評価する必要はないという点が話されました。米国や米軍にとっては、その利害に従った行動をしているだけであるとうことです。
 「トモダチ作戦」の本当の狙いについても話があり、①日米軍の指揮機能の統合=日米安保新ガイドラインに定められた共同調整所の設置訓練(今回初めて防衛省、横田基地、東北方面総監部に設置された。)、②オバマのクリーンエネルギー政策=原発推進政策、③中国の国防費が増大⇒軍事的対抗のため軍事的同盟関係の強化、が背景にあることが語られました。
 「トモダチ作戦」は、お金の面でも米軍の利害が貫かれていることが語られました。トモダチ作戦の米予算は8000万ドル(約65億円)である。一方で思いやり予算は、4月からの特別協定により、提供施設整備を含め毎年度1881億円、今後5年間にわたって約1兆円に近い額を日本政府に保証させたのです。(まさに、震災の直後に最終合意されています。)
 マスコミによって流される、情報・映像だけで判断すると、本当に間違った方向に誘導されてしまうという危険を感じました。米軍が行った災害救援が、それはそれとして人道的に必要なことであるので、反米軍基地の考え方や行動が萎縮させられてしまいましたが、しっかりと、本質を見ておく必要を感じさせられた学習会となりました。
 講師の半田さんにあらためて御礼申し上げます。