キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を 発行日:2012年7月24日
歓迎しない会ニュース No.36
|
|
厚木基地FCLP訓練と
キャンプ座間ヘリ訓練・爆音被害の実態
艦載ヘリは、キャンプ座間ヘリポートを使うな!
オスプレイの厚木・座間への飛来を許さない!
歓迎しない会共同代表 金子豊貴男
|
昨年末以来の艦載機爆音被害の激化
昨年11月22日、横須賀に入港した原子力空母ジョージワシントン。ヘリコプターを含む艦載機は19日には全機が厚木基地に下ろされ、以後、12月から厚木基地の滑走路を使っての日常の訓練が行なわれていました。
後段で報告する艦載ヘリコプターは1月26日、夕方・午後4時過ぎから午後9時40分まで、観音崎と横須賀基地の間を飛行訓練したのが目撃されています。3月には、戦闘機の部隊はグアムなど、海外の基地に行って実弾射撃訓練などを行なっています。4月に入り、空母GWの修理・定期点検の終了が近づいた時期になると艦載機の訓練も激しくなり、4月23日に、「5月2日から空母の出港前のFCLP(空母着艦模擬訓練)を硫黄島で行なうとの通告」が周辺自治体に通知され、4日後、6日間の延期通告、5月8日から16日まで、硫黄島でのFCLPが行なわれた。更に5月21日、突然「運用上の都合」という名目で通告・即時実施のFCLPを厚木基地で3日間強行した。厚木基地周辺は騒音の坩堝(るつぼ)と化し、騒音に対する抗議や苦情が周辺自治体にたくさん寄せられ、3日間で2700件、国や米軍への口語の声を合わせると3000件を超えたと思われます。過去最大の市民の抗議の声、そして住民被害でした。
|

キャンプ座間ヘリポート付近 |
キャンプ座間でも艦載機が訓練
この厚木基地での艦載機による騒音被害を調べていく内に、キャンプ座間でも厚木基地から飛来した海軍ヘリコプターによる騒音被害が多数発生していることが分かりました。相模原市議会・6月定例議会、一般質問でキャンプ座間のヘリ被害について取上げた結果、その実態が明らかになりましたので、以下に報告します。
金子豊貴男質問(第1問)
次に、今回の原子力空母ジョージワシントンの出港前の厚木基地での訓練、これは固定翼機、ジェット戦闘機やプロペラ機、固定翼機が厚木基地や硫黄島で訓練を行ないましたが、その陰で、回転翼機、つまりヘリコプターの訓練がキャンプ座間で、今回も激しく行なわれました。相当の被害が出ています。キャンプ座間での米海軍ヘリコプターの訓練について、今回の特に酷かったときの状況を伺います。
加山市長回答
次に、キャンプ座間周辺における米軍ヘリコプターの騒音の状況についてでございます。
米空母が出港した5月26日以前において、勝坂コミュニティセンターに設置しております騒音計の記録から、騒音の測定回数が最も多かったのは、5月1日でございました。当日は、109回の測定記録がございまして、そのうち、旋回訓練と思われる、1時間あたり10回以上の記録が4度ございました。
金子豊貴男 再質問
キャンプ座間のヘリコプターの訓練、騒音被害 5月1日の騒音の状況、先ほど1時間あたり10回以上の記録が4度あったとの答弁でした。これ自体驚きですが、その中でも、特に酷かったのは何時台だったのか、何分おきに飛行していたのか、詳しい状況を伺います。
市側答弁 渉外部長
次に、キャンプ座間周辺における米軍ヘリコプターの騒音の状況についてでございます。
測定回数が最も多かった5月1日におきましては、午前11時台に、1時間あたり24回の測定記録がございまして、概ね2分から3分の間に1回の割合で、ヘリコプターがキャンプ座間とその周辺を旋回訓練していたものと思われます。また、当日、キャンプ座間のヘリ騒音に関して市に寄せられた苦情は8件で、そのうち6件がこの午前11時台の飛行に対するものでございました。
以上のようなやり取り、内容で、キャンプ座間のヘリポートを利用しての厚木基地艦載ヘリコプターの訓練がかなりひどいものであることが分かりました。議会終了後、いろいろ調べてみると、酷い状況が明らかになります。
|

住宅密集地上空で艦載ヘリが訓練
|
キャンプ座間での被害実態が明らかに
相模原市が、キャンプ座間のヘリポートの騒音被害実態を記録するため、勝坂コミュニティセンター屋上に設置している騒音記録計のデータ、5月1日のものを取り寄せ、詳しく分析すると、午前8時2分1機着陸、8時7分離陸、8時45分着陸 この後、9時45分から連続して離発着訓練を始めます。9時45分から、11時56分までの間50回の離発着訓練が行なわれています。データから見ると2機のヘリコプターが訓練、3分から4分に1回、タッチ&ゴーを繰り返しています。午後も12時39分から始め、2時46分までに、41回の離発着です。相模原市に寄せられた苦情の電話は8件です。
更に調べてみるとヘリコプターの苦情は4月2日に4件、4日に1件、18日に1件、25日に5件、26日にも2件の苦情電話が入っています。予想以上のキャンプ座間での訓練・騒音被害の実態でした。横須賀基地の海側にある海軍のヘリポートを使った訓練をやれと主張してきましたが、1月26日に実際横須賀で訓練を行なったことが目撃されていますが(前述)、にもかかわらず、キャンプ座間のヘリポートで空母艦載ヘリの訓練を行なう、こんなことは許されません。
これからも粘り強くキャンプ座間のヘリポートを艦載ヘリは使うな!の声をあげていきましょう。そして、問題の欠陥機オスプレイの厚木基地やキャンプ座間への飛来も絶対にさせてはならない、こうした声を大にしていこうではありませんか。
|
|
――キャンプ座間◆近況――
6月30日監視行動(フィールドワーク)報告
|
大きく変貌したキャンプ座間内部を確認
4月のフィールドワークが雨天で中止となったため、あらためて6月30日に実施しました。
建設中の陸上自衛隊中央即応集団司令部の庁舎・隊舎の様子、基地内横断道路の拡幅工事の様子などを中心に見ることができました。
|

|
(左)基地を貫く市道新戸相武台道路は、「道路改良工事」の為に車両は全面通行止めとなっています。基地による街の分断が続いています。
|
(右)新戸相武台道路のトンネルを抜けると背後に巨大な建造物(建設中)が現れるのでびっくりします。
|

|
 |
(上)国家予算の無駄使い!ロードマップ合意で計画された陸自の中央即応集団司令部庁舎建設現場。新戸相武台道路トンネルの北側でモータープールの南側。6階建ての建物だ。
|
 |
(左)こちらは隊舎建設現場です。新戸相武台道路の南側になります。まだ背が低かったですが、こちらも大きくそびえ立つことになります。
|
 |
←庁舎
←工事中の道路
(一部トンネル)
←隊舎
|
建設中の庁舎・隊舎の位置
|
かつてゴルフボールが降った広場で記念撮影! |
 |
|
欠陥機オスプレイの危険は
沖縄だけの問題ではない!
|
厚木基地でも訓練! キャンプ座間でも!?
オスプレイが沖縄に配備されると、沖縄県で訓練が繰り返されるのにとどまらず、日本全国にある米軍機の低空飛行訓練ルートを使って、日本中でオスプレイが訓練飛行を行うことが明らかになっています。普天間同様、人口密集地にある厚木基地にもオスプレイが飛来し訓練を行うことになると考えられます。厚木基地は現状、岩国や三沢基地と行き来する低空飛行訓練をする米軍機の要の基地になっていす。燃料の補給や機体の整備が行われています。
回転翼機であり垂直離着陸機であるオスプレイですから、キャンプ座間のヘリポートを利用するようなこともないとも限りません。沖縄の県民が全力で訴えているオスプレイの危険性は、私たち神奈川の県民にとってもまったく同様なわけです。
座間市議会は、オスプレイの普天間配備と低空飛行訓練計画の撤回を求める決議を全会一致で可決しました。私たち市民も、オスプレイの日本配備に反対の声を上げましょう。
|
|
 |