発行日:2022年3月11日

キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を

歓迎しない会ニュース No.94

電子版


 
キャンプ座間 崖崩れ復旧工事 始まる

 米陸軍キャンプ座間、相模原市域にあるヘリポートの下の崖が2014年10月6日の台風18号の大雨で、ヘリポートの排水設備の能力を超え、大きく崩れました。
 ヘリポートの崖下の勝坂歴史公園スポーツ広場を越えて土砂が市道まで流出した災害でした。付近の住民は「恒久的な対策を」と国に要求しましたが、応急処置のまま放置されていました。  
 現場付近では、これまでも二回、崖崩れが発生しており、その都度シートをかぶせたり、土嚢を積んでいました。ヘリポートにもコンクリートの擁壁が作られましたが、雨水排水施設の機能が不十分だったということです。
 歓迎しない会でも何回か現地視察を行いましたが、斜面はそのままで、雑木や雑草に覆われ、足元も見えない状態でした。下の広場に土砂止めでしょうか、フレコンバッグが積み重ねてありました。

 

2015年6月19日撮影

 
現在の基地内の工事の様子

 2020年6月19日に金子共同代表が市議会でキャンプ座間の崖崩れ対策を質問しています。
 市長答弁では、2020年2月に南関東防衛局が入札を行い、年度末を工期として工事を進めていたが、新型コロナウィルス感染症の影響で現在、工事全般が停止しており、今後工期の延長が行われる可能性がある、という答弁でした。
 昨年秋から工事が行われています。相模原市基地対策課、公園課とも事実確認した結果、昨年からの工事は米軍基地内の滑走路わきの排水設備等の工事です。基地内の工事終了後、5月ごろから、基地のフェンスの外の崖崩れ現場の工事に入るとのことです。
 現場を下から見上げると、大型の重機が入っており、工事が進んでいる様子が伺えました。二度と崖崩れが起きないよう、住民が安心できる工事が完成することが望まれます。


キャンプ座間ゴルフ場 コロナ禍でも営業継続

日本人プレーヤの利用が多数 不要な施設は撤去を!

 今年1月、国内で新型コロナウイルスのオミクロン株による感染の拡大が始まりました。特に、米軍基地が集中する沖縄、山口県岩国市とその周辺での新規感染者数の急増は、米軍基地からの感染拡大が明らかでした。
 在日米軍の感染拡大は、12月の米海兵隊キャンプ・ハンセンでのクラスター発生が顕著でしたが、引き続き沖縄県内、岩国、さらに神奈川も含む全国の在日米軍基地での感染が拡大し、現在もなお新規感染者の発表が続いています。
 日本政府の要請もあり、在日米軍は、1月10日から「基地からの外出制限」措置を取りましたが、31日には早々と解除しました。
 米軍は、日米地位協定により日本側の検疫が適用されず、米軍の運用に任せられていますが、新型コロナ対応については実態が明らかではありません。少なくとも昨年9月3日から12月26日まで、米軍人等の日本入国時の新型コロナ検査は免除されていたことが判明しています。その結果、基地内でのクラスター感染、さらに基地外への感染拡大になったのです。

 キャンプ座間でも1月には、米軍の発表による新規感染者数は週当たりで50人近くまで達するなど、高い数値が続いていました。そのような中、キャンプ座間の米軍ゴルフ場は、日本人プレーヤも利用可能な営業を続けており、批判が高まったこともあり、1月21日になってやっと休業しました。しかし、31日に「外出禁止」措置が解除されると、さっさとゴルフ場の営業を再開しました。
 本来、米軍人のために設けられているゴルフ場のはずなのですが、従来から利用客の大半が日本人であることが明らかになっています。在日米軍基地由来のコロナ感染も拡大しているにもかかわらず、通常の営業を継続する姿勢は、許しがたいものです。
 私たちはかねてより、日本人利用を主としたキャンプ座間米軍ゴルフ場は不要な施設であり、閉鎖、撤去、返還を訴えています。今回の件を踏まえ、あらためて強く要求します。



神奈川新聞 2022年1月22日付より


[報告]
2022.2.18

厚木基地、キャンプ座間の爆音被害解消について申入れ

 厚木基地爆音防止期成同盟及び第五次厚木基地爆音訴訟原告団は、毎年、学校の卒業式、入学式のシーズンに向け、関係する各自治体に対し、厚木基地の航空機爆音被害解消に向けた取り組みを強化するよう申入れを行っています。
 相模原市に対する申入れについては、厚木基地だけでなくキャンプ座間、横田基地の航空機・ヘリを含めた爆音の解消を求めることとし、両組織に加え、歓迎しない会も連名で、2月18日に市長及び教育長あてに申入れを行いました。
 申入れの内容は下記の申し入れ書に示した6項目です。
 中でも、3月上旬から4月上旬にかけては、小・中学校等の卒業式や入学式の時期であり、大切な学校行事が爆音によって一時中断したり、式典の進行に支障を及ぼしたりすることは避けなければならないこと。特に一昨年来のコロナ禍による学校行事への影響は児童生徒への負担もひどく、その上、爆音や墜落の恐怖を与えることは許されないことを訴えました。


2022年2月18日

相模原市長 本村賢太郎 殿
相模原市教育長 鈴木英之 殿

厚木基地爆音防止期成同盟  相模原支部
第五次厚木基地爆音訴訟原告団 相模原支部
キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会

厚木基地、キャンプ座間の爆音被害解消についての申し入れ

 新型コロナや変異株オミクロンが相模原市内でも猛威を振るう中、蔓延防止対策、ワクチン接種取組等を精力的にされておりますことに感謝するとともに、市民が安全で安心し、豊かに暮らせるまちづくりに向けご尽力されていることに敬意を表します。
 さて、本市の南部地域の住民は、厚木基地の米軍や自衛隊機の航空機の爆音に悩まされ、生活の様々な面で被害を受けております。長時間にわたる旋回訓練や夜間にまで及ぶヘリコプター訓練など本市南部地区での騒音、墜落の恐怖は厳しい状況にあります。
 3月上旬から4月上旬にかけては、小・中学校等の卒業式や入学式の時期であり、大切な学校行事が爆
音によって一時中断する事態や、式典の進行に支障を及ぼすことは避けなければなりません。
 特に一昨年来のコロナ禍による学校行事への影響は児童生徒への負担もひどく、その上、爆音や墜落の恐怖を与えることは断じて許されません。
 このような住民の被害や苦痛と不安、そして子供たちの大切な学校教育に支障を与える爆音被害を無
くすため、次のことを申し入れます。貴職のなお一層のご努力を要請いたします。

1 爆音被害を解消するため、関係機関への働きかけなどをこれまで以上に取り組んでいただきたい。
 特に厚木基地、キヤンブ座間の米軍ヘリコプター騒音、横田基地の米空軍機による相模原市内での訓練や市内上空通過による騒音被害について、米軍各軍司令部への申し入れを行ってください。
 厚木基地の自衛隊機の飛行についても海上自衛隊へ、飛行自粛を強く働きかけてください。
2 小・中学校等の卒業式や入学式などの学校教育に支障を及ぼす事態を無くすため、この時期の飛行自粛について国・防衛省や自衛隊、米軍各軍司令部へ強く働きかけていただきたい、
3 爆音対策として、市当局も努力されている「NHK受信料の助成措置」の実現について、引き続き積極的に働きかけを強めていただきたい。
4 騒音記録計の増設、飛行高度測定器の導入などを含め、飛行実態の調査と対策を要望します。
5 横田基地や普天間基地のオスプレイなどのほか、米海軍のオスプレイまで昨年11月に飛来しています。危険なオスプレイの飛行・訓練を本市上空で行わないよう、国や米軍に申し入れるよう求めます。
6 米軍基地関連の新型コロナ感染が止まりません。1月31日に米軍関係者の外出制限が終了しましたが、再度の外出制限を日本政府に対して、在日米軍に求めるよう申し入れてください。
 併せて、米軍のコロナ感染状況や対策について、より細かな情報開示を求めます。