発行日:2020年 9月11日
キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を
歓迎しない会ニュース No.85
電子版
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ますます拡がる在日米軍の新型コロナ感染
キャンプ座間も 原子力空母ロナルド・レーガンも
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9月10日午後3時、横須賀基地に原子力空母ロナルド・レーガン(RR)が入港した。そして、11日、RRは 一日の入港でふたたび出港した。入港理由は休養と補給。それがたった1日で出て行ったのは何かがおかしい。これもコロナ感染か。
前回、8月1日の寄港時は、その日のうちに出港したが、今回は翌11日の午前に出港した。
横須賀基地に接岸した空母の飛行甲板には艦載機がびっしりと並んでいた。通常、空母は8月中旬に横須賀基地に夏季休暇で入港し、1か月余り滞在、9月中旬に出て行く。ところが今年はコロナの関係で、陽性患者を降ろすために短期寄港を繰り返しているといった状況だ。
コロナ対策で空母の寄港地でも乗組員を艦内に閉じ込めて上陸させない。数日前にコロナの感染が艦内で確認されたRRにとって、いかに母港の横須賀といえども、HPCON・C(Health
protection condition:健康保護条件の4段階のC) が発せられている基地に、長居は無用ということだろうか。患者は横須賀市内の病院という情報も飛び交っている。
空母RRの動きは別にして、在日米軍では新型コロナ感染が止まらない。表は在日米軍の発表資料の9月4日現在のもの。沖縄をはじめ各地の米軍基地で新型コロナウィルス感染者が多発している。特に最近の感染者は人事異動で羽田や成田などから入国した軍人や軍属が多くなっている。
座間の感染者はその後も増えているが、いずれも最近の入国者と発表されている。 基地内に隔離されているとはいえ、詳しいことはわからない。
それでいて、米軍のHPなどでは基地周辺の日本のコンビニなどで陽性者が出た場所を発表し、その付近には何日までは近づくなと記述している。米軍のHPを見るのも一見の価値あり。
https://twitter.com/USFJ_J
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在日米軍の新型コロナ感染者数(9月4日)
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[報告]
2020.7.17
米軍ヘリによる飛行訓練の中止を求めて
本村相模原市長へ要請
相模補給廠監視団・歓迎しない会
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歓迎しない会は、この間、キャンプ座間の米軍ヘリの訓練飛行について、その実態を監視し、事故・被害などを繰り返し伝え、行政にも働きかけてきました。
キャンプ座間から遠くない相模原市内には、もう一か所、相模総合補給廠という同じ米陸軍の基地があります。ここは、有事に備えた軍事物資の保管・補給を主任務としており、トラック・コンテナの出入りは日常的にありますが、ヘリコプターなどの航空機による物資の搬出入は行われていません。ただし、以前から基地内でのヘリによる物資の吊り下げ移動訓練などは行われていました。
ところが、最近では、キャンプ座間と同様に、他の在日米軍基地のヘリが飛来し、離着陸、旋回飛行訓練を繰り返すようになっており、基地周辺の市街地上空の飛行が目に付くようになっています。
歓迎しない会は、相模補給廠監視団とも連携しながら、ヘリ飛行訓練を監視し、補給廠周辺の市街地上空を飛行する米軍ヘリの写真撮影に成功し、これを基に、相模原市長への要請と記者説明会を7月17日に行いました。
市長への要請は、当日午前、金子共同代表と加藤共同代表から本村市長に、要請文を直接手渡すことができました。これに対し本村市長は、「私のところにも苦情が届いている。国や米軍にしっかりと要望を伝えたい」との返答でした。
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本村市長(左)に要請文を手渡す金子共同代表と加藤共同代表
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その後の、相模原記者クラブでの説明では、写真などの資料をもとに、市街地上空での米軍ヘリ訓練の実態を知ってもらい、翌日の各紙朝刊(地方版)に記事が掲載されました。
このときの説明では、「相模総合補給廠には 正規のヘリポートもなく、本来ヘリコプターによる離発着訓練が行われてはならない基地で、横田やキャンプ座間所属の米軍ヘリが飛行訓練を行っている。これらの訓練を見ると、基地からはみ出して、低空で市街地上空を旋回して、訓練を行っており、危険でもあり、騒音被害も甚だしく、住民の怒りが高まっている。」ことを冒頭に述べ、個別具体的な実態についても指摘しました。
今回の要請では、特に相模総合補給廠での米軍ヘリの飛行についてアピールしましたが、キャンプ座間での米軍ヘリ飛行訓練についても、あわせて要請・説明を行いました。
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翌日の神奈川新聞記事(2020年7月18日付)
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2020年7月17日
相模原市長 本村賢太郎様
米軍ヘリコプターによる本市市街地上空での飛行訓練の中止を求める要望
相模補給廠監視団
代表 沢田政司
キャンプ座間への米陸軍第一軍団の移駐を歓迎しない会
共同代表 加藤陽子、金子豊貴男
日頃からの市民生活優先の行政を進められている貴職に敬意を申し上げます。
また、コロナ禍での様々な取り組み、より一層の推進をお願い申し上げます。
さて、市内に3つの米軍基地を抱える本市ですが、そのうち、在日米陸軍司令部のあるキャンプ座間のキャスナー飛行場と相模総合補給廠では米軍ヘリコプターの飛行訓練が頻繁に行われ、市民生活に多大な影響を及ぼしています。最近は低空で飛んだり、夜遅くまで訓練が続けられ、墜落の危険性や恐怖を指摘する声も多くなっています。
これら米軍機のヘリコプターによる訓練は、キャンプ座間では、同基地所属の陸軍ヘリと厚木基地から海軍ヘリが飛来しての訓練が主なもので、基地から飛び立ったヘリは磯部、新戸地域から相模川上空、さらに当麻、麻溝地区を回り、南清掃工場から着陸しての旋回訓練が行われ、周辺の住民生活はもとより、ギオンスタジアムでのスポーツや女子美術大学などの学生生活にも多大な影響を及ぼしています。
また、相模総合補給廠では、基地の中心部、司令部わきに小さなヘリポートがありますが、ここをベースに横田基地の空軍ヘリや、座間の陸軍ヘリが様々な訓練を行っています。最近は特にヘリポートを離陸した機体が、共同使用区域から宮下本町、上矢部地域の市民の住宅の上を低空で飛び、騒音をまき散らし、恐怖感を与えています。時には町田市域までも旋回飛行しています。
したがって、市長におかれましては、米軍や国・防衛省に、ヘリコプターの旋回訓練は基地の敷地内で行い、基地の外にはみ出しての飛行訓練は行わないよう強く申し入れていただくようお願い申しあげます。関連しての取り組みを含め節に要望申し上げます。
記
1 米軍や国・防衛省に対し、市内米軍基地での飛行訓練は基地の敷地内で行うこと、市民の住宅などの上空での低空飛行や旋回訓練は行わないこと、を要請することを求めます。
2 国に対し、市として、米軍ヘリの飛行実態を現在の騒音記録計だけでなく、飛行コースや飛行高度の調査・測定も行うこと、を要請すること。
3 市民からの情報提供の積極的な活用や情報提供を呼び掛ける事業を展開し、施策に反映させること。
以上
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