発行日:2020年 1月 1日
キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を
歓迎しない会ニュース No.81
電子版
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2020 年頭のごあいさつ
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会員の皆様、昨年は歓迎しない会の活動にご協力いただきありがとうございました。
キャンプ座間をめぐる動き、昨年も様々ありましたが、基地周辺の住民の活動もあり、問題提起を進めることができました。これも応援していただいている皆さんのご協力があってのことです。感謝申し上げます。
特に、キャンプ座間のキャスナー飛行場でのヘリコプターの騒音被害、更には事故など依然として続いている状況の中で、これ以上の基地強化は許さないとの思いが、大きくなっていった1年でした。
一方、陸上自衛隊の中央即応集団司令部が解体し、代わりに日米共同部が発足、こともあろうか、陸自の庁舎に、米軍の第一軍団前方司令部の司令官室などが同じ建物の同じフロアーに同居するという、日米軍事一体化の動きが明らかになりました。
今やキャンプ座間が日米軍事一体化の最先端を走るという状況が生まれています。その分私たちの課題も多くなると思います。
また、キャンプ座間のヘリコプターの訓練は相変わらずひどい状況ですが、米陸軍だけでなく、厚木の海軍ヘリや、横田の空軍ヘリなども飛来し、夜間の訓練、低空飛行訓練なども行われるなど、相変わらず、被害が出ています。
新しい年を迎え、キャンプ座間の基地強化を許さないとの、声を一層大きくしていく必要があります。また、ヘリコプターの動きを映像にして残して証拠を突き付けるなどの課題も見えてきます。ヘリコプターの飛行高度の測定も課題です。ヘリコプターで、ひどい低空飛行の実態調査、低周波騒音の測定なども、課題です。
今、沖縄では新基地建設とともに、基地の環境汚染が大きな課題となっています。米軍基地による環境汚染問題はキャンプ座間でもたくさんありましたが、もっと積極的に掘り起こしていく必要もあります。こうした課題解決にむけ、ともに頑張りましょう
共同代表 金子豊貴男 加藤陽子
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[報告]
2019.12.14
第16回総会 & 「ドローンの眼」上映会
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“歓迎しない会”の第16回総会を、12月14日、相模大野のユニコムプラザさがみはらにて開催しました。また例年、総会議事終了後に行っている企画は、ドキュメンタリー映画「ドローンの眼」上映会とし、会員以外の方も気軽に参加していただけるよう宣伝もしました。
2019年のキャンプ座間は、昨年のような部隊構成の大きな変化はありませんでしたが、米軍と自衛隊との一体化が深まっていることが目に見える形で確認できたこと、米軍ヘリの着陸時のダウンバーストにより基地周辺の民家に物損被害が発生したことなど、基地に反対する運動をおろそかにできないことが改めて確信できた年でもありました。
そのような中で開催した総会ですが、2019年の振り返りと2020年の活動方針、役員選任は出席した会員の皆様から了承を頂き、事務局役員も昨年と同じメンバーで会の運営に携わることになりました。引き続きご支援をお願いします。
詳細は、総会議案書を参照してください。
なお、10月末に米軍ヘリにより基地周辺民家が被害を受けた事故については、特別に時間を割いて、金子共同代表から写真を用いた報告を受けました。
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総会での報告
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<上映会>
総会の準備をする中で、2019年度の活動は秋のピースフェスティバルが台風接近で中止になり、映画の上映会も企画できず、会員が参加できるイベントが少なかったということがあり、ちょうど完成したばかりの映画「ドローンの眼」を見ようということになりました。
このドキュメンタリー映画は、“沖縄ドローンプロジェクト”と“森の映画社”が製作したしたもので、沖縄・南西諸島の米軍と自衛隊の基地をドローンで上空から撮影して編集したものです。
2019年6月に改正ドローン規制法が施行され、今後、米軍と自衛隊の基地近くではドローンを飛ばすことができなくなるため、可能なうちにと撮影したドキュメンタリーです。
第1部(28分)と第2部(40分)に分かれ、計約1時間強の上映時間でした。第1部は、改正ドローン規制法の問題点や、辺野古への土砂投入についての防衛省交渉などを取り上げた映像で、第2部が奄美から与那国までの基地または基地予定地を、ドローンを用いて撮影した映像でした。
ドローンは上空150mまでの高さ制限のようですが、それでも基地の様子が手に取るようにわかる美しい映像です。改正ドローン規制法により、かなり離れたところしか飛ばすことができなくなり、基地の中の様子を撮影することが困難になるといわれています。
当日参加した方からは、「よかった」との声も頂きました。今後の企画にもつなげていけたらと思います。
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沖縄・辺野古の土砂投入区域 「ドローンの眼」より
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[報告]
2019.12.4
第二次 防衛省・外務省交渉
神奈川県内の米軍基地および
自衛隊基地の動向について
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12月4日、参議員議員会館で、神奈川県内の米軍基地・自衛隊基地について取り組んでいる団体が合同で、防衛省・外務省との交渉を行いました。“歓迎しない会”も事務局メンバー2名で参加しました。2019年6月にも行っていますが、その第2回目となります。
神奈川平和運動センターが事務局となり、各団体からの質問・要請項目を事前に取りまとめ、福島みずほ参議院議員から防衛省と外務省に提出。当日は、それに対する回答と質疑でした。
以下に申入れ書(質問・要請)の相模総合補給廠とキャンプ座間の関連部分を掲載しますが、防衛省・外務省の回答は、納得のいくものではありませんでした。
キャンプ座間関連では、2(1)後半で自衛隊庁舎を第1軍団前方司令部が共用していることについて質しましたが、日米合同員会で決定されたということだけを回答し、他に同様の事例があるかとの質問には、明確には答えませんでした。
神奈川県内だけでも多数の基地があり、質問項目も多くなって時間が足りない状況でしたが、今後も機会があれば積極的に参加していこうと思っています。
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2019年12月 4日
外務大臣 茂木敏充 殿
防衛大臣 河野太郎 殿
申入れ団体代表
神奈川平和運動センター
代表 福田 護
第二次
神奈川県内の米軍基地および自衛隊基地の動向についての申し入れ
(略)
1.米陸軍相模総合補給廠について
⑴ 昨2018年9月28日、防衛省南関東防衛局が相模原市に相模総合補給廠への第38防空砲兵旅団司令部の駐留開始を通知した際、「要員約115名が増員されますが、現時点において、装備品が追加される予定はない」「その要員は今後、半年から1年の間、段階的に配属する予定」(相模原市ホームページより)としていますが、本年10月31日現在、その要員は何名となっているか、明らかにされること。また、それら要員は引き続き、キャンプ座間の宿舎から通勤しているか、明らかにされること。
⑵ 前出通知の際、「現時点において、装備品が追加される予定はない」としていますが、本年8月、9月に相模総合補給廠内の任務訓練施設屋外演習場で行われた第38防空砲兵旅団司令部の演習、訓練(Shodan Watch 2019 August/Joint Link Training)で展開、配置されたシェルター、通信機器、軍用車両は装備品に当たると考えますが、見解を明らかにされること。また、それら装備品はいつ持ち込まれたものなのか、明らかにされること。
⑶ 相模総合補給廠への第38防空砲兵旅団司令部は、ハワイに所在する米陸軍第94対空防衛コマンドの一部と国は6月20日の前回一次要請の際、説明されました。
ミサイル防衛という目的のために、第38防空砲兵旅団司令部か果たす役割がどのようなものか具体的に明らかにされること。
また、米陸軍のミサイル防衛とは、いわゆる迎撃機能に限定しているものか否か示されること。
⑷ 米陸軍が進めるMDTF(マチルド・ドメイン・タスクフォース)とはどのような構想か。また、第38防空砲兵旅団司令部はこれにどのような関係を有するか明らかにされること。
⑸ 相模総合補給廠内で工事が進められてきた戦術機器保守施設はどのような設備か明らかにされること。
2.キャンプ座間について
⑴ 陸上自衛隊、陸上総隊司令部下にある日米共同部は、「米陸軍第1軍団司令部と平素から日々連絡調整を実施し、事態の生起時には情報共有等、綿密で強固な連携をはかるためのもの」と説明された。その情報共有、連携とは、いわゆる安保法制のどのような事態を想定した情報共有、連携か明らかにされること。
また、自衛隊庁舎に米陸軍第1軍団前方司令部などの施設を共同で使用していることについて、経過と使用実態を明らかにされること。
⑵ キャンプ座間の地下を通る、相模原市の市道・新戸相武台線のトンネル拡幅工事は、相模原市と米軍、南関東防衛局の3者で協定を結び、相模原市が共同使用地域の工事の米側への工事管理費として「負担金」を払っています。この「負担金」の根拠、日本政府の関わり、また、他の基地の共同使用区域の工事においても同様の「負担金」協定が締結され地元自治体が支払っているのか事例を明らかにされること。共同使用地域の工事を進めている全国の自治体において「負担金」の契約を行っている事例があれば、その契約状況を明らかにされること。
⑶ キャンプ座間への米軍ヘリコプター離発着、訓練についてはこれをやめること。
とくにこの間ヘリコプター機の訓練等により発生している周辺住宅地の被害について、米軍にどのように申し入れているのか明らかにされること。
また、米軍横田基地配属のヘリコプター機が、キャンプ座間、相模総合補給廠、ノースドックに頻繁に飛来するが、この任務の内容を明らかにするとともに、これらの訓練をやめること。
(以降略)
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[新聞記事より]
第38防空砲兵旅団司令部の移駐「ほぼ完了」
2018年10月に相模総合補給廠に発足した米陸軍のミサイル防衛部隊司令部(第38防空砲兵旅団司令部)の移駐が「ほぼ完了」と米軍が通告。人員は115人とのこと。
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神奈川新聞 2019年12月20日より |

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