発行日:2019年11月 8日

キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を

歓迎しない会ニュース No.80

電子版


2019.10.28

キャンプ座間

米軍ヘリの強風で基地外の住宅が被害


 10月28日、キャンプ座間のヘリポートに近い相模原市内の住宅で、ヘリの着陸時の強風により、家屋内の調度品などが損壊する事故が起きた。相模原市経由で防衛省に連絡し、米軍にも確認を求めているとあるが、米軍は事実を認め、事故原因を明らかにすべきだ。
 歓迎しない会でもこれまで、ヘリの騒音を問題にし、取り組んできたが、今回のような事故は初めてだ。このようなことがまた起こるのであれば、キャンプ座間でのヘリの飛行・訓練を止めさせる必要があると考える。
 キャンプ座間には、在日米陸軍のUH-60ヘリが配備されており、日常的に飛行・訓練を行っているが、その他、米海軍・米空軍のヘリも飛来して訓練を行っている。今回の事故当時、米陸軍のヘリ2機(UH-60ブラックホーク)がいつもより低く飛行してきたのを、被害を受けた住人が目撃している。米軍は速やかに非を認め、謝罪すべきだ。
 最近の報道では、岩国の海兵隊のジェット機パイロットが手離し操縦などの危険飛行を日常的に行っていたことが明らかになった。キャンプ座間のヘリが同様のことを行っていたかはわからないが、米軍全体がそうだとみられても仕方がないほど、最近の在日米軍は事件・事故が多発している。
 日本の米軍基地は、どこも人口密集地に近いところに存在している。これ以上の大事故が起きないよう、基地撤去も含めて要求する。



事件の様子を報じる新聞





[報告]

2019.10.5

キャンプ座間フィールドワーク
2019秋

 

 歓迎しない会の恒例行事となっていますキャンプ座間フィールドワークを10月5日に開催しました。毎年、春と秋の2回、キャンプ座間の周囲を歩き、基地内外の変化をウォッチングしています。
 キャンプ座間では、昨年3月に陸上自衛隊の中央即応集団司令部が改編により解散、その後を埋めるように、駒門駐屯地から第4施設群の施設中隊が移駐してくるという動きがありました。一方で、2016年の一部返還地への各施設の建設は、昨年2月の消防庁舎供用開始を経て一段落しています。

 このように、今回は外観上の大きな変化が見られないキャンプ座間のウォッチングではありますが、基地内横断道路の拡幅工事がいつまでたっても完成に至らないなどの課題もあり、それらの状況確認にも留意したフィールドワークでした。
 当日は天候にめぐまれ、青空の広がる秋を満喫することもできました。ただし、9月に台風15号が関東地方に被害をもたらした後でもあり、それによると思われる樹木の損傷なども目にしました。
 今回のコースは、小田急相武台前駅出発→富士山公園→基地ゲート前→座間公園→新戸公園→基地内横断道路(相模原市道、拡幅工事中)→相武台前駅としました。

 参加者は一桁と多くはなかったのですが、高校生が一人参加してくれました。これまで原水禁運動などには参加してきたようですが、若い人が基地の問題にも関心を持ってくれればと、期待してしまいます。
 一行は、消防庁舎、自衛隊家族宿舎、座間総合病院などを横目にみながら、基地ゲート前へ向かいました。久しぶりに富士山公園に寄ろうということになり、クモの巣を払いながら上に上ったのですが、かなり荒れており、蚊が襲ってくるなど、長くとどまることもできないほどで、すぐに下にもどりました。



座間市民体育館から消防庁舎への途中で工事が始まっていた。


富士山公園は荒れており、すぐに退散


 基地ゲート前を通って座間公園へ。ここでは、米軍が掲揚する旗の確認をすることになっており、この日は通常通り3種の旗が風になびいていました。初めての参加者には、なぜ国連旗が掲げられているのかについてレクチャーもします。

 相模原市域の新戸公園へ移動しながら基地内を確認、特に変化は感じられない。途中、陸上自衛隊の駐屯地を経由するので、隊舎・庁舎の二つの建物と自衛隊の車両が並んでいるのを確認しながらさらに進むと、米軍の広い駐車場(モータープール)が出現します。いつもスクールバスが駐車しており、この日も確認できました。



在日米陸軍司令部にはいつも通りの3本の旗


陸上自衛隊第4施設群の車両


 その後、新戸公園から道路へ降り、基地内横断道路へと向かいます。この道路は、基地内のトンネル部分とその前後の掘割部分がありますが、2010年から拡幅工事が始まりました。主にトンネルの拡幅工事が進められ、これについては2015年に完成したのですが、掘割部分、特に両側の基地外の部分については、土地買収も進まず、従前の狭い道路のままとなっています。なんとか来年には暫定使用されるようにはなったようですが、せっかく完成してもそのままでは、無駄になってしまいます。

 半年ごとのフィールドワークですが、毎回、何かしらの変化をとらえることはできます。来年度も継続する予定ですので、初めての方も気軽に参加してみてください。



新戸側トンネル入り口付近 (完成)


座間1号橋付近 (工事が行われている)


座間3号橋付近 (手付かずのまま、狭い)