発行日:2018年1月1日
キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を
歓迎しない会ニュース No.69
電子版
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2018 年頭のごあいさつ
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2018年もよろしくお願いします。
昨年は日本の基地問題・平和問題、一段と厳しいものでした。政府と、メディアが一体となって戦争の危機をあおり、軍備増強に走っています。いつミサイルが打ち込まれてもおかしくない状況とあおっていますが、打ち込まれた場合の被害がどうなるのか、市民がどれだけ影響を受けるのか、キャンプ座間や厚木基地などどう攻撃から守るのか。等、自分達の身に降りかかる事などあり得ない、という感覚で戦争をあおっています。
現実に戦争になれば、アメリカが戦場ではなく朝鮮半島と日本本土が戦場(ミサイル攻撃の目標)になる、原子力発電所はどうなるのか、米軍基地はどこが狙われるのか、考えもしないで“あおり”続けています。現実に戦争になれば、日本の米軍基地は全て攻撃対象です。米軍であれ、自衛隊であれ、軍事基地が攻撃されれば周辺は当然、戦火にまみれ市民が被害を受けます。
だから戦争は絶対に起こしてはならないのです。
しかし、政府は戦争をあおっています。軍備を増強し、福祉予算を削っています。ついに新年度予算で、自衛隊が空母に積む艦載機・戦闘攻撃機F35を買うと、予算化する事が発表されました。憲法改悪を、憲法違反を堂々と進めています。自衛のための軍隊ではなく、先制攻撃のための軍隊になっています。
一方、米軍はどうでしょうか、どう動いているでしょうか。緊張感がない、たるんでいるとしか言えない状況が続いています。
沖縄では、米軍による事件事故が相次ぎ、市民が、子供たちが危険な状況になっています。東村高江ではヘリコプターが墜落し、宜野湾市では保育園に部品落下事故があり、小学校にヘリコプターの窓を落とし、1年前にはオスプレイも墜落しました。
横須賀を母港とする米軍の艦船は衝突を繰り返しています。民間の貨物船と衝突し、タンカーと衝突し、座礁し、目も当てられない状況です。厚木基地の米軍機も、自衛隊機も小さな事故を繰り返しています。いつ大事故が、大惨事が起こるのか不安になります。
とても“戦争前夜”の軍隊とは思えません。メディアや政府があおる戦争政策を止めさせ、平和憲法を守り活用する、平和運動に今年も頑張りましょう。
共同代表 金子豊貴男 加藤陽子
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[報告]
2017.12.2
第14回総会 &
“This is a海兵隊”上映会
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12月2日、“歓迎しない会”の総会を相模大野のユニコムプラザさがみはらにて開催、今回で第14回を数えました。総会の議事としては、1年間の活動の振り返りと今後の方針を主に、会計も含め、報告と質疑を行いました。
キャンプ座間では、米軍再編に伴う動きはこのところあまりないのですが、陸上自衛隊座間駐屯地としての動きが目立っています。とくに2018年度は、陸上自衛隊に陸上総隊が創設され、それに伴い中央即応集団が廃止されます。キャンプ座間にはこれまで、中央即応集団司令部が置かれていますが、廃止となり、陸上総隊司令部の一部門としての日米共同部(仮称)が設置される予定です。“歓迎しない会”として、この動向を引き続き注視していくことを確認しました。
中央即応集団司令部の廃止に伴い、キャンプ座間(座間駐屯地)の自衛隊が縮小されるのではとの期待に反し、駒門駐屯地(御殿場)の施設中隊が移駐し、一定の人員を維持することを防衛省が表明しています。これに関連して、座間市では、防衛省とのこれまでの「46覚書」(1971年)を破棄し、定員増を容認する「新覚書」を市長が先導し、締結しました。このことについて共同代表の加藤陽子(座間市議)から、経過報告ならびに基地の恒久化につながる「新覚書」に反対する発言を受けました。
私たちは、キャンプ座間の動向だけではなく、神奈川県内及び全国の在日米軍基地、自衛隊の動向も把握しながら、全国の反基地運動との連携も重視しており、この方針は継続していくことを確認しました。
2017年度の会計報告では、秋のピースフェスティバルが中止されたことで、収入が年会費だけになり、必要経費を前年度繰越金から充当せざるを得ませんでした。会費納入について会員の皆様の理解を求めるよう努力することを確認しました。議事終了後、ドキュメンタリー(DVD)上映会を行い、総会を終了しました。その後、懇親会も行い、来年に向けての思いなどを語り合って、参加者の交流を深めました。
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[This is a海兵隊DVD上映会]
これまで総会では、議事の後に記念講演を企画してきましたが、今回はドキュメンタリー映像の上映会を行いました。
藤本・影山両監督による“This is a 海兵隊”という上映権付のDVDを購入していましたので、これを上映しました。8月1日に上映会を行った“This
is a オスプレイ”と同時に購入したのですが、単独の上映会として企画できなかったため、今総会での上映となりました。
海兵隊ということで、訓練或いは戦闘シーン主体ではと思ったのですが、内容はイラク戦争などに参加して負傷し、今も後遺症に苦しんでいる元兵士のインタビューを主な内容とするものです。戦場の実体験が、幾人かの元兵士の口から直接語られ、戦争のひどさ、悲惨さがよく伝わってきました。
最近、これらの映像作品も数多く出されるようになってきており、引き続き企画していきたいと考えてりますので、ご期待ください。
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[報告]
2017.11.19
第10回
東アジア米軍基地 環境・平和シンポジウム
in 神奈川
==東アジア情勢と韓国・沖縄・日本の米軍基地のいま==
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韓国・沖縄・日本の米軍基地の問題に各地で取り組むグループによる、東アジア米軍基地 環境・平和シンポジウムが、11月に横浜で開催されました。昨年5月の沖縄・那覇から1年半ぶりのシンポジウムで、今回で第10回となりました。
“歓迎しない会”ではこのシンポジウムにできる限りの協力をしており、昨年の沖縄での第9回にも事務局メンバ中心に参加し、今回も呼びかけ団体に加わりました。
今回のシンポジウムは、地元神奈川県内の反基地運動に取り組むグループをはじめ、沖縄、佐世保、岩国、横田、京都と韓国からの代表を迎えての開催となりました。
韓国代表団は3日前に到着、前々日と前日は神奈川県内の米軍基地をめぐるツアーを行い、この日のシンポジウム出席という精力的なスケジュールでした。
シンポジウムは参加グループが多数のため、各地からの報告が主とならざるを得ませんでしたが、午前は、「本土」の米軍基地の現況と課題、午後に沖縄と韓国の米軍基地の現況と課題が、各グループから、それぞれ提起されました。
日本の米軍基地に関しては、今回、佐世保からの報告が加わり、現地の状況がよくわかりました。また、岩国からの報告も、F35Bの配備や厚木基地からの艦載機移駐が進められるなど、「極東最大の基地に変容する」様子が、よくわかるものでした。
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シンポジウムでの報告の様子
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昼休みには〝よろずピースバンド″による歌と演奏
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午後の沖縄からの報告では、特に時間を割いて、南西諸島への自衛隊配備について重要な問題提起がありました。
韓国からは、4グループの代表が報告。“開かれた軍隊を目指す市民連帯”からは、最近の朝鮮半島の戦争危機の実態、THAAD配備の問題とその反対闘争、直前のトランプ訪韓に反対する闘いなどが紹介されました。“グリーン・コリア”は、龍山基地の油類流出事故について、“平澤平和センター”は烏山基地などの基地被害について、それぞれ報告がありました。
終了後は、記念撮影と懇親会があり、報告者、参加者が交流を深めるとともに、次回の開催を誓いあいました。
また準備に携わった皆様、お疲れ様でした。
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終了後、シンポジウム報告者が記念撮影
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