発行日:2017年3月9日

キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を

歓迎しない会ニュース No.64

電子版


[報告]

オスプレイもキャンプ座間もいらない
2/18神奈川集会


在日米陸軍・陸上自衛隊への申入れも


 2017年度に、陸上自衛隊の組織が改編され、中央即応集団が廃止、陸上総隊司令部が新設されることによって、キャンプ座間でも中央即応集団司令部が廃止になるなど、大きな変化が予想されています。在日米陸軍も、司令部庁舎など施設の建替え計画を明らかにしており、基地機能強化、恒久化が進められようとしています。
 “歓迎しない会”、“基地のない神奈川をめざす県央共闘会議”など4団体は、在日米陸軍、陸上自衛隊によるキャンプ座間の基地機能強化の動き、日米軍事一体化、集団的自衛権行使に向けた動きに反対するとともに、昨年12月の沖縄でのオスプレイ墜落・大破事故に抗議することをメインテーマに、「2/18神奈川集会」を共催しました。

 集会は、小田急線相武台前駅近くの公園で行われ、共催団体と賛同団体からのアピール、集会宣言の採択、コールが行われ、その後、キャンプ座間へ向けてのデモ行進へと移りました。デモの途中、キャンプ座間ゲート前では在日米陸軍と陸上自衛隊に対する申入れも行いました。
 集会アピールは、まず現地運動団体として、“歓迎しない会”から、ヘリ飛行訓練・騒音問題、中央即応集団廃止、陸上総隊司令部日米共同部新設と施設部隊の移駐などキャンプ座間の問題点について、“バスストップから基地ストップの会”は、キャンプ座間と関連させて、沖縄の反基地運動とそれに対する弾圧、オスプレイの墜落、南スーダンPKOなど様々な問題について、それぞれ訴えました。

 
集会の様子(1)

 
集会の様子(2)
  賛同団体として、“戦争しない!させない!練馬アクション”からは、陸上総隊司令部が朝霞に新設されることの危険性についてのアピールがありました。安保法制の強行によって、戦争での後方支援活動、集団的自衛権の行使などが現実に行われようとしており、そのための日米軍事一体化のより一層の強化・深化が、陸上総隊司令部の新設につながっているということでした。(キャンプ座間に新設される日米共同部について、今後、注意が必要と感じました。)
 また、横須賀からは、原子力空母ロナルド・レーガン配備の危険性、オスプレイの危険性についてアピールがありました。沖縄で墜落したオスプレイから流出したマニュアルにオスプレイの運用上の注意点などがかかれており、様々な危険性が読み取れるとのホットな話でした。
 アピールの最後は、第四次厚木爆音訴訟原告団から、敗訴となった昨年の最高裁判決の報告と、第五次訴訟の取組みが紹介されました。
 集会後のデモ行進は、キャンプ座間の先の座間公園までのコースで行われ、途中、キャンプ座間メインゲート前では、米陸軍及び陸自宛の抗議・申入れ文書を読み上げ、手渡し後、全員でコールを繰り返しました。
私たち“歓迎しない会”も、キャンプ座間の動きについてさらに注意する必要があるとの思いを強く持つことになった集会でした。(M)

 
キャンプ座間までデモ行進

 
キャンプ座間ゲート前でコール

 
在日米陸軍及び陸上自衛隊への申入れ


[報告]

座間で陸自施設部隊が架橋訓練
2017.2.10


 相模川河川敷、5月の大凧まつり会場ともなる公園広場に忽然と現れた陸上自衛隊第4施設群第364施設中隊、座間市基地返還促進等市民連絡協議会の視察である。座間駐屯地内の陸自中央即応集団司令部の廃止により、今度は駒門より移駐して来るというこの部隊の「自走架柱橋架設訓練」の御披露目であった。
 様々の装備品や車両の展示、暖房つきテント内での映像とレクチャー、そして「81式自走架柱橋」なる車両を用い1台当り10mの橋かけを実演して見せるという視察内容だ。

 一中隊6台で構成されているので最長60mまで連結可能、他の隊とも協力すればさらなる延長も~、実際の災害救援時の写真展示もありそれを否定するものではないが、「戦車の重みにも耐えられます。」と言う隊員の説明に本質がある事を忘れてはならない。

 上記協議会の視察は毎年行われているが、今回は地元でしかも基地の外とあって協議会のメンバー以外に座間市消防職員や、突如現れた大量の自衛隊車両に驚いてか一般市民の姿も見うけられた。そんなことにも基地と座間市の関係性の変化や今後の方向性を予感せずにはいられない。

 昨年12月議会ではキャンプ座間における自衛隊の共同使用について、その範囲(隊員数や施設)を限定した国と座間市との覚え書きの見直しの必要性に市長は言及している。その二ヵ月後に行われた訓練ならびにその視察には何らかの意図をも感ずるものである。何れにせよキャンプ座間および陸上自衛隊の改編の動き、そしてそこへの座間市の対応に注視し問い質していかなければならない。(安海)

 
81式自走架柱橋

 
作業の様子

 
完成した橋


キャンプ座間のヘリ騒音に
抗議・苦情の声を!


 これまでのニュースでも何度も取り上げていますが、キャンプ座間のヘリポートを使用した米軍ヘリの飛行訓練は、制限する様子もなく継続されています。特に、厚木基地所属の海軍ヘリが、頻繁にキャンプ座間で訓練を行っていることが確認されています。
 タッチアンドゴー訓練、上空の旋回飛行などは、常に危険と騒音を伴い、昼夜の別なく繰り返されるため、コース直下の住民にとってはたまりません。しかし、ジェット機騒音と比較すれば範囲が限定されるため、苦情を通報しても、なかなか大きな声になりにくいのが現状です。そのため、地元の自治体もヘリ騒音に対する取り組みは弱く、騒音記録計の設置も進んでいません。
 歓迎しない会では、ヘリ騒音に対する苦情をもっと言うべきと感じており、チラシ配布などで情宣をしようと準備しています。2月18日の「神奈川集会」当日も、下の図のような簡易版のチラシを配布しました。引き続き情宣を続けていきますのでご協力ください。
 
チラシ(下半分を省略)


在日米軍がトンデモ提案
防災訓練にオスプレイ

 
「防災訓練にオスプレイ」 米海軍提案、 黒岩知事は慎重姿勢
 黒岩祐治知事と在日米陸海軍のトップによる定期的な意見交換会が6日、県庁で開かれた。黒岩知事は終了後、在日米海軍側から新型輸送機オスプレイを防災訓練に参加させたいとの提案があったことを明らかにした。黒岩知事は安全性に対する住民の不安があるとして、「慎重に検討したい」と応じたという。
 意見交換会は冒頭以外、非公開で行われ、黒岩知事と在日米陸軍のジェームズ・パスカレット司令官、在日米海軍のマシュー・カーター司令官、自衛隊や防衛省関係者らが出席。防災をテーマに意見を交わした。
[神奈川新聞 2017/03/07より]