発行日:2016年5月3日

キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を

歓迎しない会ニュース No.59

電子版


 [報告]

「ザ・思いやり」上映会


 4月8日に相模大野グリーンホールの多目的ホールで映画「ザ・思いやり」の上映会が歓迎しない会ほか3団体による実行委員会で開催されました。
 この映画は日本のアメリカに対する思いやり予算の理不尽さをアメリカ人自身が訴えているというユニークさと、日本人自身が知らなければならない事実を突きつけているといえましょう。
 思いやり予算とは、防衛省予算に計上されている「在日米軍駐留経費負担」の通称であり、1978年に、時の防衛庁長官・金丸信が在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部(62億円)を日本側が負担すると決めたことから始まっています。日米地位協定の枠を超える法的根拠のない負担に対して、円高ドル安などによってアメリカの負担増を考慮した金丸が、「思いやりの立場で対処すべき」などと答弁したことから、思いやり予算と呼ばれるようになりました。
 思いやり予算の内訳は、在日米軍基地職員の労務費、基地内の光熱費・水道費、訓練移転費、施設建設費などです。映画では米軍のためにあるとあらゆるサービスが日本の予算で提供されていることが表現されており、今後も1年で2000億円近い額が拠出されます。財政難に悩む日本としては不当な支出であり、思いやり予算を福島の復興に当てよという、日本人登場者の声に共感するものです。
 この上映会では相模原市内の米軍基地である相模総合補給廠の実態や、キャンプ座間の実態をスライドで紹介しました。
 上映は午後と夕方の2回行い、約150名の観客を集めることができました。


映画と併せて相模原・座間の米軍基地の実態を紹介するスライドも上映
  

 
ロビーにはキャンプ座間、相模総合補給廠の模型を展示




「武器所持問題ない」の市長答弁に唖然!
武装ざまりん無断使用問題



  「座間駐屯地視察でこんなものが配られていた」との歓迎しない会共同代表で相模原市議の金子氏からの情報が全ての始まり。自動小銃を持たされた武装ざまりんイラスト入りの封筒だ。早速当局に問い合わせたが、その時点ではことの詳細を捉えておらず、3月議会での一般質問で取り上げることにした。
 その間に新聞社からの問い合わせ等もあり、明らかになったことは、このイラストは未申請であったこと、また、市からの提示により既に申請済で商品化された他の武装ざまりんグッズが存在していたということだ。
 これは「改変したざまりんの商品化は原則認めない。」というざまりん使用要項に反するのではという議場での質問に明瞭な答弁は得られなかった。銃所持ざまりん問題、今後仮に正式申請が成された際にはどう判断するのか、との問いに「自衛隊の正規の武器である銃のどこに問題があるのか。」との最終市長答弁が飛び出し唖然とした。これまでの市長の政治姿勢からは何ら意外性はないが、受け取る市民には様々な市民がいると認識していない発言と言える。当の陸上自衛隊は多様な市民がいることを受け止め、直ちに使用を中止した。
 確かに最近の座間市とキャンプ座間との関係性をみると、5.4haの返還が正式に成就し、病院の開業をはじめ様々な跡地利用に着手する中、自衛隊や米軍とは良好な関係を築きたいという思いが、より強く働いていると思う。悲しいかな「基地との共存・共栄」などということが、声高に言われる日が近づいているような気配がしてならない。     
(安海のぞみ)



 今回問題になったのは、以前からある迷彩服を着た絵柄に、新たに銃を持たせたものを作り、市の承認を得ないまま大小二種類の封筒計1500枚に印刷したというもの。
 今年2月から、見学者向けの配布資料を入れたり、活動協力者へ文書を郵送したりする際に使っていた。



座間駐屯地売店で売られている迷彩服を着たざまりんのストラップ(企画会社HPより)




騒音被害続く キャンプ座間のヘリコプター


  相変わらずキャンプ座間のヘリポートを使っての米軍ヘリの訓練が続いている。特に厚木基地所属の海軍ヘリコプターのキャンプ座間での訓練が酷すぎる。昼も夜も離発着訓練を繰り返し、地元の小学校の上空でホバリングさえ行っている。これでは周辺住民はたまったものではない。
 昨年12月に横須賀に原子力空母ロナルド・レーガンが入港、艦載機はヘリコプターも含めて、厚木基地に全機降ろされた。以来、厚木基地の滑走路を使っての固定翼機の離発着訓練が始まったが、回転翼機(ヘリコプター)の訓練は厚木基地で行わず(固定翼機が優先)、もっぱらキャンプ座間のキャスナ―飛行場のヘリポートを使って行われている。
 1月以降も、キャンプ座間ヘリポートを使っての訓練は激しく、厚木基地の固定翼機の訓練が活発になった2月下旬からは、激しさを増している。
 4月には原子力空母ロナルド・レーガン出港前の訓練が始まり、座間は平日ほとんど騒音被害に悩まされている。4月26日には、硫黄島で艦載機(固定翼機)のFCLPの訓練が5月3日から13日まで行われると発表になったが、回転翼機(ヘリコプター)は硫黄島までは飛べないので、当然、キャンプ座間での訓練となる。
 今、4月の1日から22日までの、キャンプ座間の騒音被害実績である相模原市の騒音記録計の数字を入手して分析しているが、凄まじい回数の離発着訓練が記録されている。
 酷いと思うものを列記すると 
  4月4日(月)  61回 内午後6時59分~8時20分まで18回
  4月5日(火)  82回 内午後6時01分~8時57分まで41回
  4月6日(水)  49回 
  4月13日(水) 50回 内午後6時12分~9時10分まで32回
  4月14日(木) 73回 内午前8時54分~11時55分まで51回
  4月20日(水) 36回 
 などが記録されている 4月下旬から5月はじめも、たくさん飛んでいるようだ。

 



横浜ノースドックでは空軍ヘリの吊り下げ訓練

 4月29日にはキャンプ座間でもよく訓練をする横田基地の米空軍ヘリコプターが横浜ノースドックで吊り下げ訓練を行った。相模総合補給廠での訓練も目撃され、キャンプ座間では米軍基地内機関紙などで報告された事はあるが、横浜ノースドックでの訓練が確認されたのは初めてだ。
 


 5月3日 オスプレイ厚木基地に4機飛来
11日までキャンプ富士で訓練


5月3日 午後1時9分 オスプレイ着陸 (撮影 金子豊貴男)


5月3日 (撮影 金子豊貴男)