キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を 発行日:2015年5月19日
歓迎しない会ニュース No.53
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春のフィールドワーク実施
5月6日(水・祝)
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連休最後の6日に毎年恒例のフィールドワークを実施しました。参加者は15人。今回は、米軍の司令部があるキャンプ座間の南側を歩きました。基地があることを除けば、のどかな谷戸の風景やきれいな湧水に心が癒される場所です。富士山公園から、番神水、座間公園、新戸公園、工事中の隧道を抜けたところで解散。約半日のフィールドワークを終えました。
返還地の工事現場では、2棟の自衛隊家族宿舎が大きな姿を現していました。 |

返還地の工事現場。左が病院予定地、中央~右に2棟の自衛隊家族宿舎が大きな姿を現していた。
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昭和15年(1940年)に建設された陸軍士官学校の遥拝所方位盤の説明書き
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地下水が湧き出る番神水のあたりには「平和の小径」「平和坂」などの名前が付けられている。
基地との関係は?由来を調べてみたい。

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基地の外から中へ、送電線が引き込まれている。
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初めてフィールドワークに参加し、基地の広さと、
身近に基地があることを実感しました。 MN |
基地を囲むフェンスの付け替え工事のため、いつもなら陸上自衛隊中央即応集団司令部の隊舎や、米軍のスクールバスや第一軍団のハンビーを見ることができるモータープールが白いフェンスで覆われウォッチングできなかった。 残念!
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来る度に、フェンスの中が変化していることに気づきます。フェンス際の監視カメラも気になります。 AY
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積み上げられたドラム缶には「廃油」と書かれている
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陸上総隊司令部、朝霞駐屯地に設置
キャンプ座間の
陸自中央即応集団司令部(CRF)はなくなる
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◆ 米軍再編の目玉 ◆ CRFと第1軍団前方司令部は消えていくか
5月15日、防衛省南関東防衛局は 相模原市などに、「陸上総隊司令部の朝霞駐屯地への新編について」との説明・報告を行つた。
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平成27年5月15日
担当:相模原市渉外課
陸上総隊司令部の朝霞駐屯地への新編について
○本日(5月15日)、南関東防衛局から、陸上総隊の新編について、次のとおり説明がありましたのでお知らせいたします。
防衛省において、防衛大綱※1・中期防※2に基づき、中期防期間中に陸上自衛隊に陸上総隊を新編することとしていますが、今般、同司令部の配置先について、様々な観点から検討した結果、下記の理由により、陸上自衛隊朝霞駐屯地が、政経中枢との一体性を維持しながら全国の陸上自衛隊部隊を指揮統制する上で最適な候補地であるとの結論を得ました。
1 朝霞駐屯地から総理大臣官邸や防衛省本省など政経中枢まで約20kmと近く、東部方面総監部との連携も容易
2 駐屯地内の用地確保が容易
3 防衛省独自の既存の通信インフラの確保が可能
このため、平成27年度より同駐屯地内に司令部庁舎等を整備するための具体的な検討を開始し、平成29年度を目途に陸上総隊司令部を新編することとしています。
○なお、国の説明では、陸上総隊司令部の具体的内容は今後検討するとのことから、国に対し、適時適切な情報提供を行うよう求めました。
※1 平成26年度以降に係る防衛計画の大綱<抜粋>
陸上自衛隊の各方面隊を束ねる統一司令部の新設と各方面総監部の指揮・管理機能の効率化・合理化等により陸上自衛隊の作戦基本部隊(師団・旅団)等の迅速・柔軟な全国的運用を可能とする。
※2 中期防衛力整備計画(平成26年度~平成30年度)<抜粋>
陸上自衛隊の各方面総監部の指揮・管理機能を効率化・合理化するとともに、一部の方面総監部の機能を見直し、陸上総隊を新編する。その際、中央即応集団を廃止し、その隷下部隊を陸上総隊に編入する。
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この内容は、陸自中央即応集団司令部(CRF)を廃止するということ、総隊司令部は朝霞に設置する、ということでありキャンプ座間のCRFはなくなるということです。
米軍の第1軍団前方司令部と陸自中央即応集団司令部、キャンプ座間で日米両陸軍が連携すると言うもくろみは完全に崩れました。
何のためのCRF庁舎や隊舎の建設だったのか、180億円もの建設費は無駄に捨てたのか、座間市域に現在建設中の防衛省官舎はだれが入るのか。
(この場合、来てもらいたくないと主張した我々にとつては、勝利でもあり、複雑ですが)
等課題が残ります。
CRFの廃止後どういう動きになるのか。今後の動きを注目したい。
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(新聞記事より)
陸上総隊司令部、朝霞駐屯地に新設へ 離島攻撃に対応 朝日新聞 05月15日20:16
防衛省は15日、陸上自衛隊の指揮系統を一元化する「陸上総隊司令部」を2017年度をめどに数百人規模で新設すると発表した。司令部は、朝霞(あさか)駐屯地(東京都練馬区など)に置く。全国5区域の方面総監の指揮系統を束ねることで、離島攻撃などに素早く対応できるとしている。
現在の陸上自衛隊は、北海道を担当する「北部方面総監」や九州・沖縄の「西部方面総監」など、五つの指揮系統に分かれている。これを一元的に束ねることで、離島への攻撃のほか、大規模災害などにも素早く対応できるようになるとしている。
防衛省によると、陸上総隊司令部の設置場所の候補としては、米陸軍の司令部がある米陸軍キャンプ座間(神奈川県)も挙げられていた。しかし、都心から離れていることやスペースの確保の難しさから、朝霞が選ばれたという。(三輪さち子)
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中央即応集団司令部庁舎
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(参考資料)
建設前に防衛省南関東防衛局から相模原市に説明のあった、
「陸上自衛隊中央即応集団司令部の移転に係る庁舎等の施設整備について」の内容
<整備場所>
キャンプ座間所在陸自第4施設群の北隣の隣接地(相模原市域)
<整備内容>
・敷地面積 約38,000㎡
・整備をする施設
[庁舎]構造 :鉄骨鉄筋コンクリート造、地上6階・地下1階建、高さ約29m
面積 :建築面積約2,400㎡、延床面積約9,700㎡
[隊舎]構造 :鉄筋コンクリート造、地上6階・地下1階建、高さ約26m
面積 :建築面積約2,400㎡、延床面積約9,600㎡
用途: 単身者用寄宿舎、厚生施設(食堂、浴場、理髪室など)
ほかに、駐車場や儀仗広場・営庭等を整備
・整備時期 2011年3月頃着工、2013年3月完成予定
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座間の市是はどこへ?!
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2008年の夏に「米陸軍第一軍団司令部移駐反対」の旗を降ろし、それに代わって「基地の整理・縮小・返還に向けて着実な一歩を」という懸垂幕を市庁舎前に掲げてから7年、今度はその旗すら降ろすこととなってしまいました。4月27日に行われた座間市基地返還促進等市民連絡協議会の総会において、8万円の懸垂幕作成費の事務局予算案が提案されましたが、取り止めが正式決定されたのです。「国との良好な関係形成のため・・・」「返還が進んでいる現状でこのスローガンは不適切。」「振り込め詐欺防止などの注意喚起も大事」等々の市長与党会派からの意見に対し、私たちを含む何人かの「市是である『基地の整理・縮小・返還』というスローガンは掲げ続けるべき・・・」との発言の末、採決により、前述の結果となったものであります。
国のあり方が大きく変えられようとする中で、これからの基地反対運動の対峙すべきものは何なのか。米国や日本政府よりも身近なところにそれが存在することを改めて痛感する深刻な事態となっています。
安海のぞみ
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座間市役所
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