発行日:2024年11月8日

キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を

歓迎しない会ニュース No.110

電子版


 
[報告]
2024/11/02
キャンプ座間フィールドワーク2024

 “歓迎しない会”が毎年2回開催しているキャンプ座間フィールドワーク、11月2日(土)に今年度“秋”の回を実施しました。ちょうど台風崩れの低気圧が日本列島を縦断するタイミングと重なってしまったのですが、当日の午前中は大雨にならないことを天気予報で確認し、決行しました。
 事前の申し込み状況から、初めて参加する方も多く、基地の主要施設が見られるコースが良いだろうと、大坂台公園⇒基地正面ゲート⇒座間公園の順で周りました。ただし雨天のため、そこよりも北側部分を見ることは断念。基地の下を東西に横断するトンネルと掘割の道(相模原市道・新戸相武台道路)を抜けて基地東側に移動。最後は、相武台ふれあい広場から米軍ゴルフ場を視察しました。
 今回のフィールドワークの直前まで日米共同統合演習「キーン・ソード25」という実働演習が全国的に行われており、キャンプ座間や相模総合補給廠でも訓練が行われるとの告知が南関東防衛局経由で相模原市や座間市からも発表されました。相模原市では、この訓練内容が基地近隣の自治会経由で各家庭まで回覧されました。今回の日米共同演習に対する力の入れように驚きます。
 ただし、フィールドワークで見て周った限りでは、訓練の形跡は分かりませんでした。もちろん日程的にも終了後ですので当然かもしれませんが。
 また、今回のフィールドワークを終わって、基地内外での従来と変わった点などは気が付きませんでした。日米軍事統合化に向け、在日米陸軍でも指揮系統の変更や部隊の再編などが進められていますが、今のところキャンプ座間の米軍及び自衛隊が見た目で大きく変化したとまでは言えないようです。


フェンス越しに基地内を見る参加者
奥の建物は自衛隊施設




基地返還地に造られたパークゴルフ場(手前)と
自衛隊家族住宅を望む

 当日の報告に戻りますと、集合時点でも小雨が降っている状態でしたが、できるだけ歩いて周ったほうがフィールドワークを実感できるのではと相武台前駅を出発、最初の目的地=大坂台公園に向かいました。さすがに天候が悪いため、私たち以外に公園を訪れている人はおらず、ひっそりとした状態でした。座間公園も同様で、さらに基地内もほとんど人の動きはありませんでした。
 その後、正面ゲート前から座間公園へと進みましたが、歩いている間、強い雨は降らず、いつものフィールドワークと同じように基地周辺を見て周ることができたので、目的は達成できたかと思います。正面ゲート前では参加者全員での記念撮影も。
 最後に米軍ゴルフ・コースを見ましたが、なんとここではゴルフ・プレーヤ、しかも日本人と思われる人たちが普通にプレーをしていました。3連休の最初の土曜日ということで、これくらいの雨は彼らにとってはプレーをあきらめる理由にはならないのでしょう。

 終了後、フィールドワークに初めて参加した方に感想を求めたところ、このような住宅地の中に、広大な米軍基地が存在していること、在日米陸軍司令部に掲げられている旗の一つが国連旗で、キャンプ座間が現在もなお「朝鮮国連軍」の基地でもあることに驚いたなどの発言があり、見て周ることの意義を改めて確認することができました。
 参加された皆様、ありがとうございました。次回のフィールドワークもよろしく。 (編)

 
米軍ゴルフ・コースを見ながら説明を聞く参加者


[報告]

2024/10/12

ピースフェスティバル
in 大和・綾瀬 2024

 10月12日(日)大和駅前でピースフェスティバルin大和・綾瀬2024が開かれました。
 フェスティバルではタイコングの皆さんの太鼓演奏や、ウクライナの歌手カテリーナさんの澄み切った歌声に聞きほれ、朴保(ポクホ)Bandの反戦歌、「寿」の沖縄の平和を祈るスピリッツに心を震わせました。駅前のフェスティバルとあって見物される方も多く、晴れた秋空の下、平和を訴え、充実した一日でした。
 ステージの他、各団体による出店もあり、平和や反戦、反基地を訴えるポスターやパネル板による掲示でそれぞれが平和のメッセージを届けていました。
 歓迎しない会も出店し、ベトナムアンサンブルコンサートのポスターを展示し、焼き鳥や玉こんにゃく、安納芋、コーヒーなどを販売しました。大和駅前のイベントでしたので通行人も多く、フェスティバルは盛り上がりました。
 


バンドの演奏を聴く参加者

歓迎しない会も模擬店を出店

 ピースフェスティバルは横須賀の労働組合、全造船機械浦賀分会が平和イベントとして始めたものと言われています。全造船機械浦賀分会では会社が護衛艦や兵器を作るということの中で、反兵器生産運動のシンポジウムを何年か全国各地で行ってきましたが、その後の運動として考えついたのがピースフェスティバルでした。
 横須賀には米海軍横須賀基地があり、原子力空母や原子力潜水艦が入港し、そのたびに横須賀の町は外部からの労働組合や反戦団体のデモ隊で埋め尽くされてはいましたが、市民と一体となった運動とはいえませんでした。そこで、そういうデモではないもの、市民団体がいろいろな活動をしているのだから、そういう市民と一緒になった運動を作っていこうと、しかもお祭りという非常に変わった形でやることによって市民が参加しやすい条件を作っていこうということで始められたのがピースフェスティバルの運動でした。
 この運動は1986年から始まり、現在も全国各地で行われています。県央地区では2000年7月20日に大和市の引地台公園で「沖縄とともに厚木基地撤去を目指す神奈川県民行動7.20大和集会」を開き、その中で「アジアの平和と共生・自立を目指して」をテーマとした「平和フェスティバル」を開催しました。2001年には「違法な爆音はやめろ!厚木基地はいらない11.18平和大行動ピースフェスティバルin大和2001」としてピースフェスティバルの名前が入っています。 (山村充夫)



基地問題をパネル展示で訴える



[報告]
2024/09/22

韓国から基地視察団
首都圏と沖縄の米軍基地を訪問 キャンプ座間も

  韓国で米軍基地の問題に取り組んでいる「全国米軍基地自主平和遠征団」が、在日米軍基地を視察する目的で9月22日から26日まで、首都圏、沖縄、石垣島を訪問し、各地の米軍基地や自衛隊基地を見て周った。
22日は成田空港に到着後、バスで横田基地へ移動、その後、相模総合補給廠、キャンプ座間と順に視察、ここで時間切れとなり厚木基地はパスとなった。
 23日午前は横須賀基地を訪問、午後は飛行機で沖縄へ、その後も沖縄本島、石垣島の基地へと、過密なスケジュールで、行動力には驚くばかり。
 22日の基地視察には、歓迎しない会の金子共同代表も同行し、各基地を案内、夜はスライドを見せながらレクチャーを行い、一行と交流した。
 配布資料によると、この「自主平和遠征団」は、2022年から活動を始め、韓国各地の米軍基地を訪問しているとのこと。その一環で在日米軍基地も訪問したのか。ただし、今回の訪問の主目的は日本の「国連軍後方基地」を見るということのようだ。
 朝鮮戦争当時、米軍を主体に結成された有志連合としての「朝鮮国連軍」。現在、米国のアジア戦略が中国包囲網形成を目指していることから、再度その活用を図ろうとしているとも考えられ、今回の基地視察はそのことの重要な指摘でもある。 (編)


キャンプ座間を背景にした訪問団一行
(写真提供) 全国米軍基地自主平和遠征団


陸自オスプレイが事故
日米共同統合演習「キーン・ソード25」の最中

 10月23日から11月1日まで、日米共同統合演習「キーン・ソード25」が南西諸島を中心に日本各地で実施された。来春新設予定の自衛隊統合作戦司令部の稼働を想定し、台湾有事における南西諸島での対艦攻撃、住民避難、負傷兵を前線から沖縄本島や九州へ移す訓練などが行われた。自衛隊から3万3千人、艦艇30隻、航空機250機、米軍は1万2千人、艦艇10隻、航空機120機が参加。オーストラリア軍とカナダ軍も訓練の一部に参加した。
 今回の演習では、九州・沖縄の民間空港・港湾がかつてない規模で使われ、熊本空港や長崎空港に自衛隊の戦闘機が初めて着陸した。
 この演習中、沖縄・与那国島で陸上自衛隊のオスプレイが離陸時にバランスを崩し、機体が左右に振動し、左翼が地面に接触する事故が発生した。専門家はダウンウォッシュの反射によるものではないかと指摘している。自衛隊はオスプレイの飛行を停止したが、米軍オスプレイは飛行を続け、演習も継続した。
 このような深刻な事故を起こしたにもかかわらず演習をやめない自衛隊、米軍に抗議する。 (編)


沖縄タイムス 2024年10月28日